お香を買った

友人に勧められてお香を買った。別段高い買い物ではないので、軽い気持ちで「初心者にオススメ」と書かれていたものを適当に買ったのだが、非常に良い。なかなか人間は匂いひとつで気分も変わるものだなと思う。

誰しも仕事をしていると「今日は気分がのらない」という訳のわからない理屈で進捗がダメなことがある。日々信用が積み重ねていると「気分がのらないので今日はダメです」と言っても大丈夫だったりする。しかし、それはそのときできなかった分を、後の気分がのっている日に返済しているということに他ならない。

このような仕事上の負債をできるだけ早く返済することを考える。一番良いのは負債を作らないことである。しかし、人は誰でも気分にムラが出て、負債を作ってしまう。このことは積極的に認めなければいけない事実である。この事実を認めた上で返済を行いたい。

返済の方法はいくつかあると考えられるが、あくまで自分で返済を行うために「早めに気分を改善させる」ことができるのではないだろうか。


気分を改善させる一つの方法として「何らかの条件を満たすと気分が良くなるように条件付けを行う」があるのではないかと考えている。例えば喫煙者だとタバコを吸うということがスイッチになって、気分が改善し仕事が捗るというケースがあるのではないだろうか。

条件付けの問題点として、いかにして条件付けを行うかという点が挙げられる。タバコと気分の向上が常にワンセットになるという条件がつけられないと、単にタバコを吸うだけになってしまう。また、今日は仕事が進まないからタバコを吸うという行為を繰り返していると、「タバコ+気分の改善」がいつの間にか「タバコ+気分が悪い」に変化してしまう可能性もある。

問題点を解決するために、無理やり気分を向上させる薬物が使用できるかも知れない。条件付けをしっかりと行うために、スイッチと一緒に無理やり気分が向上するように仕向けるのだ。しかし、このような薬物は残念ながら違法だったり副作用があったりして、なかなか使用が難しいようである。何かが違法であるということは、たいていの場合なにかがよろしくないために違法なのである。火のないところに煙はたたない。自分としても合法的な手段で気分を改善させ、仕事の返済を行いたい。


ここではひとつの方法に着目して、人間に発生する「なんだかわからないけど気分がのらない」という現象を克服するにはどうすればよいかをみた。しかし、ここであげた方法以外のどの方法をとっても恒久的な解決には至っていないようである。自分は日々「環境を変える」という手段をとることで気分を改善してみているが、他の良い方法はないのだろうか。

また、購入した香は完全に合法な品物である。


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