2021年仕事メモ
2017 年にキャリアパスについて適当に思ったことを書いてから 4 年、相変わらずキャリアパスよくわからんなぁ、と思うけど、最近さらによくわからない感じがある。
Google ではエンジニアレベルというのが決められていて、L3 か L4 ぐらいでスタートして上は L9 ぐらいまであるんだっけかな。なんかこういう説明だと「じゃあ中堅どころが L7 ぐらい?」みたいに見えるけど、L7 は普通に 7000 万とか 8000 万ぐらい貰えるっぽい人たちです。L5 とか L6 あたりが中堅と呼ばれるところじゃないだろうか。
各レベルごとに「こういうことができて欲しい」という期待値が設定されている。Ln のときには L(n+1)における期待値というのがよくわからない感じだったけれども、あとから L(n+1)になると「あー、なるほど。このレベルの期待値っていうのは、こういうことを言いたかったんだなぁ」と思うことがある。別に昇進が全てではないから、それに従う必要はないのだけれども、まぁわかりやすいし、先に言ったように期待値の設定自体にそこそこ妥当性を感じたりするので、それをベースに身の振る舞いを考えている。
現状 L5 になって数年経って、評価が Superb まで上がって、一回 L6 への昇進に挑戦してみて、まぁ駄目だった、というふうになっている。
昇進に挑戦してみる前から「まぁ駄目だろうなぁ」とは思っていたけど、そもそも「複数チームやプロダクトに渡った戦略に影響を与えられる」みたいなのがどういうことなのかを、そのときは具体的に想像できていなかった感じがする。失敗してから、一応意識して L6 とは、というのを見ているのだけど、最近なんとなく意図することがわかってきた気がする。
L5 まででは、まぁ複数チームや複数プロダクトにまたがった仕事をするし、何ならそれが長期に渡るようなことも多いのだけど、なんだかんだ言って結構 Tactic な仕事という感じが、今となってはする。長期に渡るのに Tactic とはって感じだけど、やっている仕事が「ある大きい Strategy を達成するための一部品」という感覚に近い。何が Tactic で何が Strategic かは、多分相対的なものだけれども、端的に言ってしまえば「より大きいレベルで仕事ができること」って感じになっている。
というのが最近わかってきたことで、次のレベルまでの距離がわかった(ような気がする)のはいいけれども、実際周りにいる L6+な人がやってる仕事を見ると、本当に L5 以前とはやってることが違って厳しい感じがある。
ちょっと前にデザインドキュメントの話が盛り上がって、みんな色々言っててなるほどと思ったのだけれども、自分はデザインドキュメントを書きまくることで、リアルタイムで英語で応答する機会をできるだけ下げる、みたいな使い方をしている側面がある。英語で話すのもう慣れたけど、でも話さなくてもいいんだったら、そっちのほうがいいかもって思ってしまう。書面だったら他の人にも回しやすいし。でも L6 以降は対話というのがかなり積極的に求められている感じがする。周りのチームやプロダクトが、どういう長期的視野に基づいているのかについて、より深く、よりリアルタイムに知る必要があるし、自分のチームがどういう方向に向かっているのかについても積極的に発信する必要がある。日本語でもそういうのできなさそうなのに、英語でやるのかーと思うと辛い。でも、こういうのも、出来るようになってしまえばどうということはない、というものなのかもしれない。
うーん世の中は厳しい。